『呪術廻戦』第78話「玉折-参-」のあらすじと感想です。
ネタバレを含みますので、未読の方はご注意ください。
非術師を嫌う自分と、それを否定する自分…
相反する感情に苦悩する夏油でしたが、彼が最終的に選んだ「本音」は前者でした。
最高の「相棒」の凶行を知った五条は…
呪術廻戦第78話「玉折-参-」のあらすじ
動揺する五条
五条は、夜蛾から夏油の凶行を知らされました。夏油は村人たちを皆殺しにした後、自らの両親にも手をかけていたようです。「んなわけねぇだろ!!」と信じられない様子の五条。彼に報告をした夜蛾でさえ、予想外の事態に困惑しています。

当の夏油はというと、アッサリと硝子の前に姿を現します。彼は硝子に「術師だけの世界を作る」と目的を告げます。
硝子はすぐに五条へと連絡をとり、駆けつけた五条は、夏油と新宿の雑踏の中で対峙します。
決別
「説明しろ、傑」
夏油を睨みつける五条。すでに「非術師を殺して術師だけの世界をつくる」という夏油の目的は硝子から聞いていました。夏油も「硝子から聞いただろ?」としか答えません。
五条は、非術師をすべて殺すなんてできるわけがない、そんな無理なことをセコセコとやるのは意味がないと言います。しかし、夏油はそれは傲慢だと返します。なぜなら、恐らく五条にはそれが可能だからです。

自分にできることを、他人には「できやしないと」言い聞かせるのは傲慢だというのです。
「生き方は決めた、後は自分にできる事を精一杯やるさ」
そう言って立ち去る夏油の背中を、五条は追う事も攻撃することもできませんでした…
自分だけ強くてもすべてを救うことはできないと、五条は痛感します。
それぞれの道
夏油は、呪いと金を集めるために盤星教を乗っ取ります。いきなり現れ「自分に従え」と言う夏油に対して、盤星教の幹部たちは反発しますが、幹部の内の1人、園田を見せしめにすることで黙らせます。園田が見せしめに選ばれたのは天内の件があったからでしょうか…
一方、五条は、小学生の恵を訪ねます。幼いながら父親そっくりな恵の顔を見て思いっきり苦い表情を浮かべる五条。こうして師弟は出会ったのでした。
呪術廻戦第78話「玉折-参-」の感想
五条と夏油の決別が描かれた第78話ですが、夏油は見ていて辛くなりますね…自分の両親を手にかけたのはきっと本人も辛かったでしょう。非術師のいない世界を作ると決めた以上、例えに苦心でも例外は認めないという夏油の生真面目さが垣間見えます。すでに両親すらも猿にしか見えなくなっていたとしたらさらに悲しい…
また、五条との別れ際に発した「自分にできることを精いっぱいやる」というセリフが灰原の言葉から来ているところも切ないところでした。夏油の内面はボロボロですね。結局、夏油がここまで極端な行動に出てしまったのも、呪術高専の過酷な労働環境があったと思います。五条も高専の在り方を変えたいと思っていたけれど、今回の一件で自分を高めるだけではいけないと気づいたのでしょう。
次回からはまた現代に戻るかと思いますが、物語に深みが出るとても良い過去編でしたね~
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